文学賞メッタ斬り!芥川賞・直木賞予想的中率

(※平成27年/2015年1月18日に初期アップロード)
(※平成28年/2016年1月22日に最新情報更新)

大森望豊崎由美による対談企画「文学賞メッタ斬り!」は、平成15年/2003年に生まれた。
以来、シリーズ5冊が刊行されている。

当初は、現在の日本の文学賞にまつわる話題を、二人が対談し、解説するのが主体で、
とくに、文学賞(とくに直木賞芥川賞)の受賞を予想するための企画ではなかったが、
1冊目の『文学賞メッタ斬り!』が刊行された直後の、第131回(平成16年/2004年・上半期)のときに、
エキサイトブックス」内で、直木賞芥川賞の受賞予想対談を開始。
以降、下記のような媒体の変遷をたどりながら、半期に一度、かならず両賞の予想を発表するようになった。

他に、たとえば『ダ・ヴィンチ』誌上では「新人賞メッタ斬り!」が行われたり、
単発で『村上春樹色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」メッタ斬り!』が電子書籍で出版されたり、
さまざまなかたちで両者の「メッタ斬り!」は続いているが、
おそらく現在、多くの人が接するのは「芥川賞直木賞」を予想する企画といっていいだろう。

その予想と対談、結果に対する講評は、各回の時期に応じて以下のように既刊本に収められている。

しかし、第147回以降は、現状、ラジオで流れた(ポッドキャスト化されている)音源でしか、
確認することはできない。

ラジオでは、たしかに二人の予想は発表されるものの、
「対抗」や「大穴」については言及が省略されることもあるようだ。
そのため完全を期すことはできないが、
二人の予想がこれまでどのくらいの割合で当たってきたのか、以下その的中率をまとめてみた。

「累計的中率」とは、第131回からその回までで受賞作(「受賞なし」は1作と見なす)を当てた作品数の割合のことである。
一般に「予想が当たる」とは、「本命での的中」を指すものと思われるが、
参考までに「対抗での的中」「大穴での的中」も合わせて算出した。

第154回(平成27年/2015年・下半期)が終了した段階では、下記のとおりの的中率となっている。
(なお、今後もひきつづき、直木賞芥川賞が開催されるたび、この記事は更新する予定である)

直木賞(第131回〜第154回 全31作/受賞なしは1作と数える)

▽大森

  • 本命での的中率 35.5%
  • 対抗での的中率 16.1%
  • 大穴での的中率 12.9%

豊崎

  • 本命での的中率 35.5%
  • 対抗での的中率 12.9%
  • 大穴での的中率  3.2%


芥川賞(第131回〜第154回 全28作/受賞なしは1作と数える)

▽大森

  • 本命での的中率 50.0%
  • 対抗での的中率 14.3%
  • 大穴での的中率  3.6%

豊崎

  • 本命での的中率 50.0%
  • 対抗での的中率 14.3%
  • 大穴での的中率 10.7%